胃カメラのように管内調査
不断水内視鏡カメラ開発
西華産業と販売提携
日本水機調査
2004年(平成16年)10月18日 日本水道新聞
水道管は都市の動脈として、新鮮な水を運び続ける重要な役割を担っている。だが、経年化すると人間と同様、動脈硬化現象を起こす。水道管は一度埋設すると撤去まで、まず数十年間内部を見る機会はないが、消火栓などから胃カメラと同じ要領で内視鏡カメラを挿入、内部を観察することが出来るようになった。開発元の日本水機調査(板東隆社長、神戸市西区、電話078-927-0301)では、3年前から水道局や管路維持会社から委託を受けて全国約400ヵ所の水道管内調査を行った。その結果、中には砂や夾雑物、切り粉が堆積、施工ミスと考えられるゴム輪がはみ出した継ぎ手やバルブが存在。どこから入ったのか不明なこぶし大の石や木ぎれまでが入り込んでいることが分かった。受水槽の汚染問題が顕著化しているが、水道管内も同様に不衛生な状態にあることが判ってきた。
同社では、3年間にわたるカメラ調査で簡易調査の潜在ニーズが大きいことから調査業務の拡大を図るとともに内視鏡カメラそのものを販売することとし、先頃、カメラの防水性を強化し、扱いやすい簡易型の不断水内視鏡カメラ「NQ-15型」を開発。
東証1部の機械商社、西華産業を総販売元として、来年1月末から全国ベースでカメラ販売を開始することにした。西華産業は今年末、熊本市で開催される水道展でカメラを展示、合わせて代理店募集を行う。
「NQ-15型」は、カメラの防水性を高めるとともに不断水挿入を容易にするための治具開発を行った。通常、同システムの調査範囲は120メートル仕様、50メートル仕様の2タイプで管口径75ミリ以上の管路を対象とするが、「NQ-15型」は約10メートルと短い。だが、「多少乱暴な扱いでも故障せず、管口径50ミリ以上までを内部チェックできる能力がある。」(板東社長)
調査口はボール式補修弁や口径50ミリの分水栓から内視鏡カメラをケーブルで挿入。1ヵ所で管内を約10メートル、上下流側合わせて20メートル程をモニター画面で連続的に見ることができる。調査地点に挿入口が無い場合、必要に応じて不断水バルブ工事を使い、挿入口を作る。
装置全体は挿入口周りの治具類と先端にカメラヘッドを取り付けた長さ15メートル(直径8.8ミリ)のコード、TVモニターを取り付けたコードリールで構成。全重量は25〜30キログラム。軽量なので軽トラック、ライトバンで運搬できる。
価格はオプションなしの標準品の場合、1台660万円。起動には100ボルト電源かエンジン発動機を使用。装置に別途VTR等をセットすれば画面を記録し、さらにパソコンで管内情報のマッピング処理を行うことが出来る。データ処理や管内調査工はユーザサイドの仕事になるが、日本水機調査や代理店網でも受託できる体制を構築するという。
販売店を募集 西華産業
総発売元の西華産業は来年1月末の簡易型内視鏡カメラの販売に向け、今月20日から代理店募集を行う。代理店は日本水道協会の全国7ブロックごとに1社の地区代理店、その参加の各都道府県に各1社の代理店を募り、全国網の販売、機器のメンテナンス体制を構築する。西華産業は年商1400億円、三菱重工の製品扱高が年商の6割をしめる三菱系商社。ボイラー、タービン、集塵機、バルブ類など、関西以西の電力会社との取引が多い。