新管としてダクタイル鋳鉄管を用いる場合の特長
新管の接合は発進立坑で行うが、その継手部は伸びと屈曲が可能で、さや管の曲がりに順応しながら挿入できる
さや管内での溶接作業、塗装作業および喚起作業などが不要であるため、作業の安全性が高く環境への影響が特に少ない。
工法1(既設管内)
既設管の一部に発進立坑と到達立坑を構築し、発進立坑内で新管を接合しながら、既設管内に順次挿入していく工法です。
新管呼び径 | φ300~1500mm 既設管呼び径より100mm小さい呼び径の管を挿入することが可能、したがって、既設管の適用呼び径はφ400~1650mm |
---|---|
使用管種 | PN形ダクタイル鉄管 |
発進立坑寸法表(参考寸法)
呼び径 | 長さ | 幅 |
---|---|---|
300〜400 | 7.0 | 2.0 |
500,600 | 2.4 | |
700,600 | 7.2 | |
900〜1100 | 2.8 | |
1200〜1500 | 3.2 |

工法概要図
さや管推進工法「EPS工法」(GX形・NS形ダクタイル鉄管用)

NS形施工状況

NS形推進力伝達リング装着状況
GX形およびNS形継手の性能を開削工法と同様に発揮させる、耐震管用のさや管推進工法(EPS工法)です。
既存の耐震管に推進力伝達リングを取付けるだけで、今迄の推進工法にはなかった圧縮方向の伸縮性能が得られます。この推進力伝達リングは、サドルバンド、キャスターおよびEPSリング(発泡ポリスチレン樹脂)で構成されており、サドルの締結部にキャスターを取付けることで、推進力を極めて小さくできます。このためEPSリングのような圧縮強度の小さい材料でも継手の圧縮代を確保しながらさや管内に挿入することが可能となります。EPSリングは、地震などの大きな力が作用すると圧縮されて継手を自由に伸縮させることが可能です。
簡単確実
継手接合に必要な工具で推進力伝達リングを取付けられ、特殊工具・特殊技能を必要としません。
スピードアップ
工事完了後、推進力伝達リングを取り外す必要がなく、後工程が全く不要です。
カーブ推進可能
推進力を伝達する樹脂発泡体が継手の屈曲を柔軟に吸収します。
ローリング対策
キャスターが全周に均等配置されており、ローリングしても推進力の増加がありません。
推進力伝達リングの構造


推進力は挿し口に固定されたサドルバンドからEPSリングを介し、受口に伝されます。EPSリングは推進に必要な耐荷力を備えており、推進中に潰れてしまうことはありません。地震などで耐荷力以上の圧縮力が作用するとEPSリングは圧壊し、継手が圧縮されます。
さや管の適用口径と管種
GX形・NS形 | ||
---|---|---|
呼び径 mm |
さや管最小口径 | |
ヒューム管 | 鋼管 | |
75 | 250 | 200 |
100 | 250 | 300 |
150 | 300 | 350 |
200 | 350 | 400 |
250 | 400 | 450 |
300 | 500 | 500 |
350 | 600 | 600 |
400 | 600 | 600 |
450 | 700 | 700 |
GX形・NS形 | |
---|---|
呼び径 mm |
さや管最小口径 |
ヒューム管・鋼管 | |
500 | 900 (800)*1 |
600 | 1000 (900)*1 |
700 | 1100 (1000)*2 |
800 | 1200 (1100)*2 |
900 | 1350 |
*1 エアミルク等の配管不要の場合
*2 専用サドル使用の場合