工法概要
SCOPE(スコープ)工法とは、既設の消火栓等を活用し、超圧縮性の特殊PCボールによる物理的な摩擦を利用した洗管工法です。
当社の開発したSCOPE工法は、安価かつ短時間で配水管などを洗浄し、濁水の中でも特に黒水・赤水対策に大きな効果を発揮します。洗管の前後*には不断水内視鏡カメラにより、管路内の調査を行い比較検証するため、洗管効果・現状の把握が可能です。
(*洗管前のカメラ調査は、少なくとも洗管の2週間以上前に行う必要があります。)

- 伸縮性・圧縮性を持つ。
- 事前のカメラ調査により、問題の範囲を確実に把握できます。
- 洗浄前後のカメラ調査にて洗管効果を検証可能。
- 既設消火栓を使用するため、土木工事、掘削、切管等が不要です。
- 曲がり、伏越し。山越し、拡縮にも柔軟に対応。
- 最大洗浄延長は2km(各種条件によります)
- 1路線の洗浄に必要な断水時間は半日のため施工時の影響は最小限です。
・調査箇所の選定
・カメラ調査
・洗管計画の検討
・バルブ操作、区間断水
・PCボールによる洗管
・排泥作業・復旧作業
・報告書作成
PCボールについて
洗管の際、PCボールによるライニングへの影響について「健全なシールコートなども除去してしまうことは、ありませんでしょうか」と、お問い合わせを頂くことがあります。
まず、ライニングは経年劣化してきますと、局部的にぽろぽろと崩れてきますが、健全なものはしっかり固着しています。SCOPE工法はPCボールを挿入して洗管を行いますが、このような場合、健全なシールコート、モルタルが洗管することによって剥がれてしまうことはありません。当社で使用しておりますPCボールはモルタルライニング管の新管で100回通過試験を行い、試験後には水質分析を実施いたしましたが、目視にて内面防食に異状は認められせんでした。PCボールは伸縮性・柔軟性を持ち、健全なモルタル、シールコートを除去してしまうことを避けるように出来得る限り工夫しております。
以下に、SCOPE工法による洗管前後の管内写真および、ライニング状況モデル図を示します。


洗管後の追跡調査について
当社では近年、事業体様のご協力の元、SCOPE工法による洗管から3~5年経過している管路の追跡カメラ調査を実施致しました。
管内状況の変化の有無、現状の把握、変化があった場合その要因考察等、これらの情報を積み重ねることが、管路維持管理業務の一助となれば幸いです。

管内面全体にマンガン系付着物

洗管により、付着物を除去

洗管後の状態を維持

多量の浮遊物が、上流から流下

洗管により、付着物を除去 浮遊物も発生せず

洗管後の状態を維持
SCOPE工法に関しましてはコチラのページもご参照下さい。